SU-PERCUSSION

 人間にはそれぞれに不思議な力が備わっている。けれどその力は誰もが発揮するわけでもなく、眠ったまま一生を終える人もいれば、ちらりちらりと見せる人、一生に一度だけ見せる人・・・いろいろだと思うけれど、小幡さん(SU-PERCUSSION)はその不思議な力を存分に発揮している数少ない人だと思う。メロメロポッチで最長不倒の連続記録を更新しているのはもちろんのこと、その内容たるや、何十回聞いても飽きさせず、常に新鮮な感覚をよみがえらせてくれる。そして、さらに、神がかり的なものがそのサウンドのなかに同居しているのだ。案の定今日という日はメロメロポッチにとって歴史に残るビッグデーとなった。けれど彼はそれを呼び起こそうといったことは一切しない。淡々と彼の心のままにサウンドを、その空間と共にクリエイトするだけだ。不思議な力と冒頭で言ったが、単純にそれが彼の役割のような気がする。メロメロポッチという店、空間がいつまで続くかは誰も知らない。けれど、O'BATA さんの音は、絶対的に必要だ。僕にはこの音に飢えた空間の声が聞こえる。実はこの空間は異次元的どこでもドアなのだ!さあ帰ろう。