メロウ横丁

 編集長と朝からじっくりと作りこんだ。印刷も無事終了、なかなか楽しめる内容となった。当たり前のように時は過ぎてゆくけれど、あたりまえじゃないんですね〜。学生時代のような気分に浸れるこの時間。みんな、過ぎ去って憧れを抱くこの時の中に僕はまだいる。なんとなく、ずっとこのままのような気がする。僕はサークルメロメロポッチの部長。いい加減、と健全なる忘却能力だけがとりえ。みんなに憧れを抱き、みんなのバランスをさりげなくとっている。元気のない子には笑いを、強がっている子には皮肉を。いいたい放題いって日が暮れる。いつ日が暮れたかも気づかず・・・(だって地下だも〜ん)だけど、いつも夢だけは忘れない。夢を見て、喜んで、泣いて、笑って、また明日。新鮮な気持ち以外は風に流す。だから、病とは常に無縁。すてきな旅人が来ればみなで寄り添い、誰も来なければ誰かが旅立つ。

数年もすればメロウ横丁というアットホームな通りができて、夢がかなったねと言って笑いあう。やりたいことをそれぞれが形にした店が並び、人々はまた新たな夢を語る。月が微笑んでいる下で、誰かの冗談にみながどっと笑う。気がつけばみんな老いぼれ、誰ともなく「年をとったね」と語り合う。
悪い意味ではなく、あんなこともあったね、あるいはあの時はこんな気持ちだったんだよ・・・なんて。次の命が新しいまちをつくりだし、ぼくらはそっと感謝の気持ちでたった一度のたびに出る。満たされた笑みだけ携えて。