イタリア優勝の予感

 ワールドカップサッカーもイタリアの優勝で幕を閉じた。メロポチの常連さんに、何故か、イタリア優勝を予選リーグから告げていた自分にとって、「やっぱり・・・」という結果だったが、根拠は何もなかった。ただの直感だった。あえて言えば、「ダヴィンチ・コード」。しかし、この映画を観たとき、僕はもうひとつの予感を持った。それは、やがてくる意識の大転換期の前触れだった。今現在の世の中は、当然、みんなの中の暗黙の了解の常識の基に成り立っている。それはそれで、とても大切で「今」にとっては重要なものだ。けれど、それらがまるでちゃぶ台からひっくり返されるように、ふっと飛んでしまう。なんとなくそんな話は聞いていたが、僕の中で確信に近い予感が、突如沸き起こった。茶番なのだ。前座なのかもしれない。日ごとに増す日差しの強さ、体の弱い若者たち、沈黙の美を忘れかけた夜・・・大きな波はうねりだしたのかもしれない。けれど、そのウェーブをわくわくした気持ちで受け止めたい。真正面から。このうねりは僕らに問いかけるだろう。本当に大切なものは何なんだい?本当に必要なものは何なんだい、と。内田ボブの歌が静かに胸のうちに広がる。この瞬間に謝する以外、果たして道はあるのか?