年金問題

 年金問題が大きな話題になっている。そもそも年金とは何かについて、多くの人は忘れてしまっているように思う。支えあう心。これが基本である。年をとってもう働けない人を、元気に働く者が支えて、誰もが笑って暮らせる社会を作ろう!という理念だ。つまり、年金を受け取る者も、納める者も幸せでなくてはならない。納め、受け取る年金を介し、支え、支えられる喜びを感じられなければ意味がない。大切な大切な仕組みだ。
 けれど、この仕組みが大きく破綻しかけている。厚生労働省の株式運用損失のため、そして、年金未払い者の急増のためだ。厚生省の運用ミスのために誰一人、責任を取ったものはいない。けれど、年金未払い者に対して、国は強制収用も辞さない構えを見せている。この国家の現実感のなさには溜息しか出てこない。年金を払わないのではない。払えないのだ。
 僕も、メロメロポッチを始めて長らく国民年金を滞納した。支払いが2年間遅れても利息がつかないことを知っていたからだ。ぎりぎりのところに来ている人、あるいはぎりぎりのところで勝負をして生きている人はみな国民年金が滞りがちになる。そんなことはあたりまえのことだ。底辺で生きる人々の気持ちが少しでも分かる政府であれば、自らの巨大な株式損失を棚に上げ、即値上げなどと言うことはできない。けれど、そんな法改正をしようとしているのは、ほかの誰でもない、僕たち一人一人の投票によって選ばれた国会議員の皆さんだ。自分は投票に行ってないから責任はない?責任はあってもなくても、このままではそうなっちゃうんです!