おもしろいことはいっぱいあるけれど、

 あえてつまらないもの。予定台詞。言うことが予想できる言葉。
人生の舞台は、心と同じくとどまることを知らない。どれほど控えめに生きても、生きるという行為があふれている。それだから、生きている。何気なく生きるとも、嘆きつつ生きるとも、淡々と生きるとも、あふれ出している。生の終わりのその一刻まで。子宮から胎児を生み出すその体液が、太古の海の成分と寸分たがわぬように、ずっとずっと生きてきた。めまぐるしく変わり、踊り踊らされ、すれ違い、幻に手を伸ばすも、あふれ出している。月は導き、日は照らす。言の葉の「実」を結ばぬを嘆くより、あふれ出す生の根源に思いを巡らせん。
 変わっているようで、変わってゆくようで、本当は何も変わってはいない。慌しさに飲まれては元も子もなくなる。

 スロウ イズ ビューティフル。

 ライフ イズ モア ビューティフル。

 タイム イズ アート。

節分こそ、節目なり。