通し稽古

 今夜、初めての通し稽古を行った。直さなければならない箇所は山ほどある。しかし、しかし・・・はじめての通し稽古は思いのほかスムーズで、いい感じですすんだ。胸にあった大きなものがすーっと溶けた。みんなでつくる作品は、みんなの思いが詰まっている。随所に台詞と現実が重なり合う。演劇という非現実の世界にのめりこみながら、そこから真っ直ぐ現実は如何なるものか問い続ける。工事の音も時に店内に響く。不思議なものだ。無くなってしまう空間の中で、さもありなんという顔をして真剣にぶつかりあう僕たち。大学一年のとき、足を踏み入れてはならない危険な世界と避けて通った演劇の世界に、今、この年になって身を浸している。
 最高の仲間に囲まれ今夜も無事稽古終了。相変わらず新鮮で、最高の夜だった。ありがとう、みんな。そして皆様お楽しみに。