取材

 先日、某雑誌の取材を受けた。これまでにもいろいろな取材を受けたことはあったけれど、3日間にも及ぶ取材は初めてだった。メニューの紹介、ライブの写真、ギャラリーの写真。そして、メロメロポッチ自身のエピソード。ほとんど記事の仕様もない脱線しまくりの話を記者の方は、楽しそうに、まじめに聞いてくださった。ありがたい。僕らの日常は流れていく。淡々と。歴史に残るものは、彼女の書く記事であり、僕の脚本であり、今日の新聞記事であり、先月、彼が出版した絵本でしかない。つまり、形として表された物以外はすべて、吐く息とともに天の果てへと消えていくのだ。
 歌は歌い継がれなければなくなってしまう。某シンガーの口癖だ。
 歌も出来事も、表されたものも、彫刻作品もすべては消失へと向かっている。消失と存続のハザマで僕らは常に踊り続ける。目に見えないこの流れの中で、僕らはいったい何に震えて眠るべきなのか。あるいは、笑うべきなのか。消失点が二つある世界、Y字路のある風景を書き続ける横尾忠則氏はなんと答えるのだろう。きっと、「くだらない。さっさと寝ろ!」そう言うに違いないと思うのは、果たして僕だけなのか。。。おやすみなさい。