「縄文」 杉野清隆・・「I don't like Monday」

 「愚痴っぽいことを言って、たまに君を困らせる」杉野清隆の名曲「I don't like Monday」の一節。彼のちょっぴりハスキーな声にシュールで単調なギターがどうしようもなく胸を熱くする。限りなくどこにでもあるような出来事。でも、彼の声でしかだめなのだ。あるいは彼のギターでしかだめなのだ。
 鳥越にやがて樹齢1400年になる杉がいまだ元気よく生きている。屋久島には、縄文時代から生き続ける杉が確固とした存在感で佇んでいる。「杉野清隆」も間違いなく、歴史に名前を残す。すでに、その流れの中にある。名曲も数々ある。だけど、冒頭の一節に時代を超えた普遍性を見る。ハレではない。だけどそれがこの土地の風土なのだ。湿度の中、霧の中、歴史は育まれたのだ。雨に濡れ、湿度に汗し、僕らは生きる。けっしてドライには生きられない。それが僕らの生き方だ。よね?