平成のジャンヌ・ダルク

 西の上田假奈代、東の増山麗奈。21世紀の日本の歴史に残ると僕が思う二人の女性。ますますご活躍中の二人に加え、もうひとり、平成のジャンヌ・ダルクがいたことを書きとどめねばならない。
 鎌仲ひとみ映画監督。富山県出身の彼女こそは、閉塞感あふれるこの国「日本」に風穴を開けてくれた今、もっとも注目されるべき人物だ。いや、正確に言うと、彼女の最新作品「ミツバチの羽音と地球の回転」こそは、希望を失った若者や、真剣に未来を思う人々に観て欲しい映画だ。前作「六ヶ所村ラプソティー」から引きずっていた、この国のエネルギー政策の失策をどうリカバリーすればよいかというもやもやした気持ちを、明快な方向に導いてくれた。祝島スウェーデンが中心に撮影されているが、先日のメロメロポッチのプレス試写会での彼女の一言。
 「〜については私が責任を持ちます。」と言って、あるいはその思いで仕事や、行動する人が何人いるかで未来の明るさが決まる。そして、自分が責任をとるという気持ちは常に奇跡を生み出す!
 この一言こそ、最高の言霊として僕の心に響いた。
 マイバックが常識となった今日、原子力発電所による電力供給が過去となる日も近い。そして、目に見えない放射性廃棄物を未来のあなたに撒き散らすのをやめる日もそう遠くはない。

ありがとうございます。鎌仲監督。そして、あなた。